マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

サブスクリプション型サービスを始める前に知っておきたい「2つの成功条件」(マーケティング)

近年、サブスクリプション型サービスで成功を収める企業が増加してきたことで、様々な企業がサブスクリプション型サービスを導入し始めている。しかし、ご存知の通りそう簡単に成功するものではない。普通のビジネスと同様に失敗する企業の方が多いのが現実であろう。

今回は、サブスクリプション型サービス(以降サブスク)が成功するための条件について、完全に個人的な意見としてまとめておきたいと思う。(BtoBは想定してない)

私がサブスクの成功条件と考えているのは「顧客が常に進化する商品サービスへの魅力・価値を高く感じていること」である。

顧客からの視点に立って考えるとサブスクの最大のメリットは以下のようなものではないだろうか。

  1. 「購入したい気持ち」と「コスト」が見合わずに購入出来なかったものが、低価格で購入できること
  2. 常に追加される「価値・魅力」を享受し続けることが出来ること

まず第1の条件で重要なのは、「購入したい気持ちがある」ことだ。もしかすると、サブスクにすることで商品サービを購入したくなるのでは?と考える企業もあるかもしれないが、それはあまりにも安直すぎる考え方だ。今の時代、購入したくないものにどんなに安くなったからといってお金を払ってくれるような人はいない。購入したい気持ちがない商品サービスは、本人にとっては無駄以外の何物でもない。もちろん、潜在的に購入したい人がいる場合は別だが。

次に第1の条件で重要なことは、購入したい気持ちとコストを見たときに「低価格と感じること」だ。サブスクは単なる分割払いサービスではない。可能な限り継続的に利用してもらうことで初めて利益をもたらすサービスだ。しかし、そのことを理解せず、「毎月の支払金額」が「購入したい気持ち」を打ち消してしまうのであれば上手くいくはずがないのだ。もし、購入したい気持ちが小さい商品サービスなのであれば、それだけ低価格にしなければ顧客は利用してくれない。

この第1の条件を満たせなかったのが、去年サービスを停止した「SUITBOX」というスーツのサブスクリプションサービスであると考えている。「SUITBOX」は若者をターゲットにスーツ離れを食い止めるための手段の1つとして始まったサービスであったが、若者には「購入したい気持ち」がなかった。実際、このサービスは40代以上の人から支持され、ターゲットとした若者を取り込むことに失敗している。

また、料金体系が若者からすれば非常に高かったこともサービス停止の原因の1つではないかと考えている。欲しいと思っていないスーツに月々約2万円も払うことは、若者からすればあり得ない金額であったはずだ。実に年間24万円もスーツに支出するなんてあまりにも馬鹿げていると感じたはずだ。それであれば単純に2万円のスーツを3着購入したほうがよっぽど良いことにほとんどの人は気づいたはずだ。「購入したい気持ち」が弱いにも関わらず、料金を高く設定したことに大きな間違いがあったと考えている。

一方で、高級バックのサブスクサービス「ラクサス」や「Adobe」のサブスクサービスはこの条件を満たしている。「ラクサス」は20代30代の女性をターゲットとしているが、彼女らの高級バックを購入したい気持ちは非常に強く、かつこれまではとても手の出せない商品であった。それを6800円で手元に届くのだから十分に価値を感じることの出来る料金設定である。「Adobe」もこれまで10万円近くしていたソフトを数千円で使えるというのは非常に魅力的に感じる人は多い。

次に、第2の条件「常に追加される「価値・魅力」を享受し続けることが出来ること」であるが、サブスク型サービスは長期間にわたって商品サービスを利用することになるため、全く同じサービスにお金を払い続けることに顧客は次第に消極的になってくる。そのため、常に「新しい価値や魅力」が追加され続けなければ、退会される可能性が非常に高いサービス形態である。

その点において、SpotifyやDAZN・NetFlixなど、常に新曲や新ドラマ・映画やスポーツコンテンツが追加されることが前提になっているサービスはこの条件をクリアしやすい。「ラクサス」も毎年新商品が出るという意味においても同じであり、継続して料金を支払うことに価値を感じることが出来る。しかし、クラウドサービスなどについては、顧客は「新しい価値や魅力」が追加され続けている印象を持ちにくい。単純にインターフェースが見やすくなった程度では価値として受け取ってくれない可能性もある。そのために、企業は顧客は何にお金を払ってくれているのかについて常に考え続け、価値として感じられるアップデートをし続ける必要がある。

ただ、Evernoteなどはこれまでのメモなどは、それを残しておくこと自体が価値になり得る可能性がある。そのような場合は、顧客自らが新しい価値を蓄積していると言える。

個人的には、第1の条件は「顧客獲得の条件」であり、第2の条件は「顧客維持の条件」である。

最後に、最近開始されたサブスクリプション型サービスについて言及したい。トヨタのサブスクリプション型サービス「KINTO」である。このサービスは若年層を狙ったサービスらしいが、恐らく若年層には第1の条件を満たしていないために失敗するのではないかと考えている。クルマそのものを購入したいと思っていない人にどんなに料金を安くして見せても、購入する人はいないのである。

また、この「KINTO」の料金設定は本当に若年層をターゲットとしているのか疑問だ。最も安いプランでも毎月5万円以上になっており、お金を払い続ける人がいるとは思えない。駐車場も必要なことやガソリン代のことを考えれば、月々10万円近くは必要になるはずだ。この料金設定は明らかに相当なクルマ好きの人でなければ手の出さないレベルである。そういう意味において、若年層からの利用者はかなり少なく、40代50代以上の人が利用することが想定されるサービスになるだろう。

個人的には、この「KINTO」料金設定は変化せざるを得ないと考えている。このプランで3年も継続すれば新しいクルマが買えないことはないわけで、単純に分割払いとほとんど変わらないからだ。このようなサービスが継続できるはずもなく、続けるのであれば変化が必要であろう。

以上が、個人的なサブスクリプション型サービスの成功条件であった。

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