マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

戦略は「やり切るチカラ」に大きく影響される

最近、とある企業の社長とお話する機会があったのですが、改めてマーケティング戦略を意味のあるものにするために必要なことを認識する非常にタメになる時間でした。この会社は、事業分野は伏せますが、完全に営業に強味を持つ企業で、社員はみなエネルギッシュで活動的な人たちばかりの会社です。そんな彼らの企業でもマーケティングに力を入れていかなければならないということで、色々とお話させて頂いていたわけですが、その一環で「御社の強味はどこにあるのか?」といった趣旨の質問をすることがあったのです。てっきり「営業力」と返答されるだろうとこれまでの印象から想定していたのですが、返答は「やり切るチカラ」でした。

その社長が言うには、

「我々はハッキリ言って一般的な企業よりも知的レベルは低い。それは間違いないことです。しかし、知的レベルが低い人間でも一部上場にまでなったのは間違いなくやり切ることを徹底したからです。我々には、高度な戦略なんて立てることはできません。もちろん、学び続けてはいますが、知的レベルの高い人間が考えるほどのレベルにはそう簡単に追いつくことは出来ません。しかし、その分やるべきことは完璧だと思えるまでやります。それは営業だけでなく、経理でも総務でも徹底しています。そうすることで会社全体の風土というか考え方・価値観を共有することが出来るのです。このようなやり切ることを徹底したことで我々が成長出来たのは、それだけ多くの企業がやり切っていないからです。簡単なことでさえやり切らない企業が多いからこそ、我々がやり切ることで差がついたのだと実感しています。」

というのです。

私はこのことを聞いて多くの学ぶべきことがあると感じました。私はマーケティング戦略を考えることを仕事にしていますが、私がやっているのはいわば方針です。結局のところ、それを実践しなければ絵に描いた餅であり何の価値もありません。しかし、マーケティングの仕事をしていると、我々が寝ずに考えた戦略が半分も実行されないシーンに多く出くわします。それは、企業の事情もあってどうしようもない部分があるのですが、正直なところそれでは戦略を立てた意味がないのです。それであればやらない方がいい。戦略を考えた人はそう感じるのではないでしょうか。

戦略というのは、どこかにリソースを集中させることで競合他社及び市場に対して確固たる地位を築こうとするものですが、逆に言えば、リソースを集中しているからこそ、それが失敗したときの損失は大きなものとなる可能性があります。そのため、やるならやる!やらないのならやらない!というハッキリした決断が必要になります。また、戦略の中には、非常に重要なポイントとなる部分があるのが普通で、そこをきっちりと実行しなければ全体の戦略自体が意味をなさないこともあります。なので、戦略は実施能力が伴わなければ何の意味もないのです。

多くの会社が、戦略やらマーケティングが大切だという時代になりました。しかし、マーケティング業界にいる人間として感じるのは100%効果的な戦略を考えられたとしても、その戦略の60%も実現出来ないのであればやらない方が良いということです。それよりも、戦略としては大したものではなくても、その戦略を100%やりきったほうがよっぽど良い結果を得ることが出来るということなのです。

多くの企業では、戦略立案する人と戦略を実現・実行する人が違うことが殆どです。そのため、戦略の理解度が低くこの戦略の重要なポイントはどこなのか?この戦略を自社で実現するためには、この戦略をどう適応させれば良いのか?という議論なしに実行してしまう場合が多いのが実情です。そんな状態なので、この戦略は自社には合わないだとか、重要なポイントを外してしまうだとかといった事態となり戦略の半分も実現出来ないということになるのです。逆に、基本的な戦略であっても実行部隊の人間の戦略理解度が高いと、戦略を100%実行することが出来るために、中途半端に戦略を実行する企業よりも良い結果を生み出すことが出来る場合が出てくるのです。

とはいえ、マーケティング戦略を立案し実行するまでを担当している人間としては、その戦略を100%実現するための実行計画を策定することは常に日頃から考えていることなのは間違いありません。実行計画書は、企業の社員レベルに合った話し方説明の仕方をしなければなりませんし、実行部隊にとって難しすぎるのもダメです。しっかりと分かりやすく説明し理解してもらうための努力を徹底的にやらなければ、戦略を意味のないものにしてしまうということを改めて肝に免じるべきでしょう。

しかし、それでも実現出来ないのであれば、戦略立案担当者は実行部隊の考え方やレベルに合わせた戦略を考え直した方が良いでしょう。実行部隊が実現出来ない戦略をやろうとしてもきっといつまでも出来ません。それであれば、実行部隊の力を最大限発揮できるような戦略を考えることの方が良い結果が得られるのです。先述した企業の社長も結局のところ、戦略のレベルが人材レベルに合っていたこと、そしてそれを徹底的にやり切ることによって大きな成長を実現したのです。

その戦略を実行することが出来るのか?という質問は実行前に必ず自問自答すべきことです。お金的な意味で実現可能なのか?だけでなく、人材レベルで実現可能なのか?といった側面からも検討が必要なのです。今回、そんなことを社長と話したときに感じたのでした。

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