マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

スマートスピーカーが普及しない理由を考える。何がマーケティング上の課題なのか?

スマートスピーカーが普及していない。ある調査(デトロイトトーマツコンサルティング調べ)によると3%くらいしか普及していないらしい。発売当初は非常に期待されていたにも関わらずなぜここまで普及しないのか?今回はスマートスピーカーの機能というよりも、スマートスピーカーを消費者がどう見ているのか?という側面について考えたいと思う。スマートスピーカーのどんな点がどう受け取ったのかを知ることはマーケティング担当者にとっては参考になるはずだ。また、スマートスピーカーが広まらない理由として、そのスマートスピーカーの特性や国民性の面についても考えたい。

基本的に全く新しいデバイスと言うのは人が媒体になることによって普及することが多い。利用しているシーンを見て、そのデバイスがある生活に魅力を感じるものだ。

しかし、今のところAmazon echoにしてもGoogle Homeにしても、魅力的だと感じる生活をしている人が見えてこない。iPhoneが広がった理由の1つとして考えられるのは、利用している人がその魅力を周囲に簡単に伝えることができたことだ。iPhoneを購入した人に画面を見せてもらいながら、どのようなことが出来るのかを教えてもらったものである。それを見て感動した人は多いだろう。そして、多少の金額を払ってでもよいと感じられるものであったからこそ購入したのだ。生活がより良く変わることが実感できたのである。

しかし、スマートスピーカーにおいては、その生活の良さが伝わってこない。まずなにより、スマートスピーカーを使っている人から魅力的な話が出てこない。調査では「目覚まし時計に使っている」「タイマーに使っている」「音楽を聴いている。。。」こんなものしか出てこない。このことにどれだけの魅力があるのだろうか?少なくとも私たちの生活がより良くなる変化は期待できない。さらに、スマホでも全く同じことが出来るとも感じる。siriを使うのと同じでは?と感じる人も多いだろう。

実は私もAmazon echoを保有している。しかし、その使い道はなかなか難しいのが正直な感想だ。実際、私も上記の3つのことでしか使っていない。なので、周囲から「どう使うの?」と言われると、こんなことでしか使えないよと言わざるを得ないのだ。

売れるかどうかは、その「デバイスを使うことで生活がより良くなると『想像できる』かどうか」だ。こんな風に言われてしまっては購入しようとは思わないだろう。そもそも、同じようなことはスマホでもできるわけで、わざわざこれまでの慣れ親しんだ習慣を変えたとしても、得られるものが少ないように感じるのである。

また、スマートスピーカーを使っている様子をあなたは見たことがあるだろうか?あまりないのではないだろうか?なぜなら、家の中でしか使わないものだからだ。利用している家に行かなければそのシーンを見て感じることは出来ない。こういった特徴にも広まらない理由である。iPhoneは、使っているところを目で見て感じることが出来た。そして、その機会は多かった。魅力が伝わりやすかった。しかし、スマートスピーカーはそうではない。テレビCMでしかそのシーンを見ることは出来ない。これでは消費者に大きな影響を与えることはできない。忘れられやすい。

私はAmazon echoで買い物をすることがあるが、慣れてしまえば従来よりもはるかに楽である。しかし、この感覚は使ってみないと分からない。その場にいなければ伝わらないのだ。この家の中で使うスマートスピーカーという特徴が広まることを難しくしている理由の1つであると感じる。

以前このブログで、ハーブやアロマテラピーの文化を広めた「生活の木」という会社の事例を紹介した。彼らが最も重要な課題としたのは、ハーブやアロマテラピーの「文化」を作ることであった。つまり、ハーブやアロマテラピーのある生活スタイルを日本に広めることで、製品が売れる状態になると考えたのだ。そのために、カルチャースクールを全国で実施し、地道な活動を続けてきた。さらに、そのスタイルの魅力を感じたもらうために対面販売にこだわった。生活の木の店員は全員がハーブやアロマテラピーのある生活スタイルを送っている人だ。その生活スタイルを愛している人だ。彼らからの対面販売によってその生活スタイルが少しでも感じてもらうことを大切にしたのだ。彼らの考え方は徹底しており、ネット販売ではその文化は広まらないと考えネットで販売すること積極的に行っていない。

スマートスピーカーのある生活スタイルに魅力を感じてもらうためには、実際に目の前で使って感じること。そして、その魅力を人から直接伝えてもらう機会が非常に大切なのである。(そう思わせてしまう機能的な問題もあるが、その結果として消費者には上記のような印象を持たせる結果となっていると考えられる。)

スマートスピーカーは、世界的にもあまり普及していないようだ。この調査によると、中国での普及率が22%と唯一20%台であるほかは、英国とカナダ、オーストラリアの大英連邦圏が10%程度となっているそうだ。日本は断トツで普及率が低く3%だ。

とはいえ、様々なスマート家電が出てくることで利用価値が上がっていく可能性はあり、スマートスピーカーは使えないという烙印を押すのは早い。スマートスピーカーがスマート家電のハブになれば、生活がより良くなると実感されるようになるからだ。いずれにせよ、もう少し様子を見る必要があると思う。

また、上記の世界でのスマートスピーカー普及率を見て感じたことがある。日本が断トツで普及率が低いのは、日本人の特性も1つの理由かもしれないと思ったのだ。基本的に日本人は文字の文化だ。口頭で言えばいいことでも電話ではなくメールにする民族である。しかし、海外では話すことが大切にされる文化だ。日本人がわざわざメールで送ってくることに外国人は結構不思議に感じるものだ。特に中国人はそうだ。以前、中国人にメールで要点を書いて送った時、すぐに電話がかかってきて要点を教えてくれと言われた。彼はメールに書いてある要点をすっ飛ばしてスクロールし、メールの一番下にある署名にある電話番号に電話してきたのだ。メールの内容を言ってくれと。なので、メールに書いてあることを口頭で伝えたことが何度もある。電話の最後に、メールよりも電話してもらった方が有難いと言われた。

今では少し違うが、中国ではスマホに向かって独り言を言っているようなシーンを街の中でよく見る。彼らはボイスメッセージを送っているのだ。彼らからすればスマホで文字を打つのが面倒に感じるのだ(日本人も同じだろうが)。それよりも音声を録音して送る方がほっぽど楽だし早いと感じる。それが恥ずかしいことではない。しかし、日本ではこうはいかない。書くことが面倒だと思っていても話している内容をみんなに聞かれることに恥ずかしさを感じる。そう考えると、家に友人が来てもスマートスピーカーに話しかけているところを見せたくないと思うのかもしれない。実際、街中でsiriに話しかけている様子は、日本人には滑稽に感じるものである。そんな国民性も欲しいと思わせないことに影響しているのかもしれない。

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