「本当に取り組むべき問いか?」をマーケティング担当者は常に意識すべきである。

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問いを作る力が重要であると言われる。なぜなら、適切な問いこそが、その後の行動の方向性を決め、課題を解決することになるかどうかの分かれ道になるからだ。

例えば、マーケティング業務において「CVを最大化させるためにはどうすれば良いのか?」という問いを立てたとする。このような問いがあった時、皆さんはどうするだろうか?CVとはきっと、クリックのことだろうから、それを最大化させるために、受信者の興味分野を分析してみようと思うかもしれないし、CVとはきっと、商品購入のことだから、受信者の中で購入してくれそうな人を見つけ出して、そのターゲットに絞って施策を展開していこうなどと考えるかもしれない。いずれにせよ、この問いのセンスの悪さが分かるのではないだろうか?人によって様々なCVの捉え方が可能であり、そのため各々がバラバラの施策を実施しかねず、限られたリソースをこれ以上ない程に非効率に使うことにつながっているからだ。さらに、この問いが悪いところは、そもそもこの問いに答える価値がどれだけあるのかが明確にされていないことだ。

それを詳細に説明するとこんな感じだ。

マーケティング担当者が自社製品のブランドイメージを向上させるための施策を立案しようとしているとする。しかし、ブランドイメージを傷つけている真の原因は、営業マンが小売店に対して強引な押し込み販売をしていることによって売れ残りが多く発生し、その売れ残りを処分するために小売店が大幅な値引きを定期的に行っていることにある。つまり、消費者にとっては、その製品は店頭でいつも売れ残っているし、しょっちゅう大幅な値引き価格で売られている製品と映り、その結果ブランドイメージが低下してしまっているのだ。

このような時、「適切な問い」は、「店頭での売れ残りを防ぐことが出来るか。」のようなものであるが、マーケティング担当者が盲目的に与えられた問いに取り組み「TVコマーシャルの訴求力をさらに強化出来るか」とか「より個性的な製品のデザインに変更すべきか」などという的外れな問いを新たに設定してしまうと、どんなに素晴らしいTVコマーシャルやデザインであっても売れ残りと大幅な値引きの解消には寄与しない。

「適切な問い」とは、その問いに答えることで目的を達成することにつながり、誰がどのような施策をすべきかまで落とし込めるものだ。各部署が各々相反するような施策を実施することにつながるようなことは論外だし、そもそも目的の達成につながらないのであれば取り組む価値がないということだ。そのため、「適切な問い」を見つけるためには、妄想ではなく、しっかりとした各種データや情報の分析に基づいた問いでなければならない。

マーケティング担当者としては、この問いは本当に「取り組むべき問いなのか?」という意識が必要である。取り組むべき、重要な問いが明確でない場合、当然のことながら成果には結び付かない。何となく取り組むのではなく、課題に直結する問いを重視して業務を進めることで成果は生まれてくるのである。