マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

「解決が難しい目的」を「解決できる目的」にしてマーケティングを向上させる。

マーケティングにおいて、「目的」を設定することは重要である。「目的」を設定しなければ、効果的な施策に落とし込めないからだ。しかし、近年実現が難しい「目的」が増えてきている。単純に売上を上げろと言われても、そう簡単にできるものではない。そのため、多くのマーケティング担当者は地道にPDCAをまわして対応していることが多い。

もちろん、PDCAを否定するつもりはないが、本来の目的を忘れてしまい、無意味な施策を継続している状態に自ら追い込んでいるマーケティング担当者もいるような気がする。今回は、難しいと思われていた目的を、達成できる目的に変えることが出来ることについて書いていきたい。

ソフトクリーム店のメンバーシップカードシステム導入の例

都内に複数の店舗を持っているアイスクリームブランドのマーケティング担当者は、顧客の行動の多くを理解できないでいた。顧客が何曜日に誰を連れて来るのか?晴れの日と雨の日と暑い日で消費者の年齢・性別・購入個数や品目は変化するのか?リピーターは全体の何割なのか?リピーターは毎回同じものを買うのか?ということが全く分からなかったのである。

運よくそれまでは売上は伸びていたものの、そもそもなぜ伸びているのかも分からないし、もし売上が落ちたときにどうすれば良いのか分からないということで、顧客向けの「メンバーシップカード」を導入することにした。メンバーシップカードを導入することで誰が、どういう動機で来店し、どんな人がどの程度売り上げに貢献しているのか?といったことが見えてくるからだ。それが分かれば具体的に誰にどんな施策を実行すれば良いのかが分かるし、売上が落ちたとしても誰の売上が落ちたのかなど原因分析も可能になる。

しかし、メンバーシップカードシステムの導入はどれだけ時間が経過しても実現しなかった。レジのソフトウェアが特殊なものでメンバーシップカードを運用するシステムとの連携が難しかったのだ。6ヶ月以上検討しても解決策を導き出せなかったものの、あるメンバーの提案により全く異なる視点の解決策が見つかる。その解決策は、メンバーシップカードを諦め、代わりに注文を取るときにマニュアルでデータを蓄積する方法である。口頭でお客様に質問をし、紙に書き取り1日の終わりに集計するのである。

もちろん、この解決策ではデジタルに解決することは出来ない。しかし、目的は達成することが出来る。そもそもデジタルによって問題を解決しなければならないわけではなく、重要なのは問題を解決することである。ここでの目的は、「売上が落ちた場合に備えて、今のうちに顧客の売上の構造を理解する」ということであった。具体的には、この店にはどのようなお客さんが、誰と、どういう理由で来ていて、どの程度の来店頻度の顧客がどれくらい売上に貢献しているかを知ることである。

そのための解決策の1つがメンバーシップカードの導入であったが、そもそも手書きのアンケートでも「目的」は達成することは出来ることに気づいたのである。単純に「なぜこの店を選んだのか?」「何回目の来店か」「どのくらいの頻度で来店するか」を質問すれば良いのだ。もちろん、完璧な解決策ではない。手間もかかるし聞いている時間が損失につながるかもしれない。しかし、その時間をお客様とのコミュニケーションの時間と捉えることも出来るし、目的はそれなりに達成することが出来る。

本来の目的は顧客を理解することだったのに、いつの間にか目的がメンバーシップカードシステムを導入することになってしまったために、実現が難しくなったのである。

他にも例がある。

プレゼン時に動画の音声が出ない場合

大切なプレゼンの時に限って動画の音声が出ないことがある。そのようなとき、皆さんはどうするだろうか?設定画面をいじってみたり、ケーブルを抜き差ししたりするかもしれない。一秒でも早くスピーカーから音を出さなければならないと考えてしまうだろう。しかし、目的は「スピーカーから音を出す」ことではない。本来の目的は、「動画を音声付きで見る」である。

音声出力のケーブルを抜き、パソコンのスピーカーにマイクを近づけてやれば本来の目的は達成することは出来る。しかし、このように本来の目的を忘れてしまい、意味のないことを繰り返してしまう人は意外にも多い。

上記の2つは、一見難しそうな問題に見えるものも、解決しやすい角度から見ることで従来とは違った解決策に気づける例だ。

目的を達成するための手段は、1つしかないということはそう滅多にない。必ず他にも達成するための手段はあるものだ。しかし、それをいつの間にか忘れてしまい、自社の能力や資産では到底達成できないようなことに挑んでしまう人が非常に多い。気合と根性で目的達成のために挑むようなものだ。そうではなく、自社の能力や資産で解決できる手段は何なのか?を冷静に考えることだ。

とは言っても、そう簡単に冷静になり切れないものである。そこで、本来の目的を見失っていないか確認する手段を紹介したい。具体的には、「何が問題か?」もしくは「ある場合とない場合」という2つの質問をしてみることだ。

「何が問題か?」

先ほど紹介した「スピーカーから音が出ない」の場合で言えば、「スピーカーから音が出ないことの何が問題なのか?」と考えることだ。多くの人は目的を「会場のスピーカーから音を出すこと」を反射的に目的であると解釈してしまう。しかし、「何が問題なのか?」と考えることで「音が聞こえないことが問題である」と答えることが出来る。こうすることで、「パソコンのスピーカーにマイクを近づける」という解決策を思いつくことが出来るのだ。

「ある場合とない場合」

この質問を投げかけた時、一体どんな違いや変化を期待できるだろうか?例えば、新商品を投入した場合と投入しなかった場合、上司のアイデアを実行した場合と実行しなかった場合どうなるだろうか?もし、大した変化や違いがないのであればその行動自体には意味がないことになる。この質問は、あいまいな目的のまま行動やプランが想定される場合に特にうまくいくものだ。

もし、難しい問題にぶち当たっているのであれば、一度目的を再度見直してみてはいかがだろうか。

参考文献:なぜ「戦略」で差がつくのか?

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