マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

マーケティングに「返報性の原理」を適用してみてはどうだろう?

「返報性の原理」をご存知のマーケティング担当者は多いだろう。

人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。この「返報性の原理」を利用し、小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法が広く利用されている。(中略)
至近な例では、試食がある。試食は本来は、無料で食品を提供し、その味を客が確かめ、購買に値すると判断した場合に買ってもらうプロモーション戦略のひとつであるが、客は店員から直接食品を手渡されることによって、その味いかんにかかわらず商品を買わなければいけないという気持ちになることが多い。また、高額商品を勧めて断られた後に、低額商品を勧めると客は断りにくくなる心理が生ずる。これは、高額商品を売ることを諦めて低額商品に切り替えるという相手の譲歩に対して、こちらも譲歩しなければという心理が働く、返報性の原理による。この心理を応用した交渉術を「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」(譲歩的依頼法)と呼ぶこともある。

wikipedia

そして、この「返報性の原理」を活用したDMが私の家に届いた。「国境なき医師団」の寄付を依頼するDMである。

そのDMには、安物のボールペンと絵葉書が2枚同封されていました。特にこれまで支援したことはないのですが、感謝の気持ちと記載されたメッセージと共に寄付申込書も同封されていました。

このボールペン、お世辞にもカッコいいとは思えないダサい代物ですよね(笑)。絵葉書なんて絶対に利用しないし、普通にこれらの品をもらったら絶対に嫌悪感すら覚えていたと思います。しかし、それでも国境なき医師団への寄付を前向きに検討しようとする自分がいることは確かでした。こんな安物ですら、もらったことへの恩義を人間は「感じてしまう」のです。自分自身が信じられない気持ちでした。

というのも、この返報性の原理は知ってはいたものの、実際にここまで実感することがなかったからです。ついさっきまで「国境なき医師団」への寄付なんて微塵も考えていなかったのに、このDMを受け取った途端に気持ちが変化しているのですから凄い威力です。

私は、この手法をマーケティングリサーチに使われることがあることを知っていました。アンケートに回答してもらうために、回答用紙を郵送する際にギフト券などを同封するやり方です。この方法の方が、回答後にお金を支払うという形式よりも2倍の効果があったといいます。確かにそうかもしれないな~と実際に「返報性の原理」を体験していなかったために軽く受け流していたのです。

また、このDMを受け取って思い出したのですが「返報性の原理」を活用したビジネスは色々とあるということです。例えば、近年ではロコンドのようなビジネスが返報性の原理を活用していると言えるのではないでしょうか。返品しても良いことを訴求したネット専用の靴販売のロコンドです。このビジネスにおいて、顧客は当初こそ「嫌だったら返品すればいいや」と軽い気持ちで買うわけですが、一旦手元に届くとそれを「手放すことへの拒否感」と、「返品するという恩義に反したような行い」に対して自分自身を納得させることが難しい状態に追い込まれるわけです。ロコンドは、返品OKを訴求することで購買へのハードルを下げると同時に返品しにくさを演出しているのです。実際にロコンドを使ったことがないので何とも言えませんが、もし靴が綺麗に梱包されていたりしたら、なおさら返品しにくくなるかもしれません。ロコンドの返品率は30%程度と言われています。

いずれにせよ、人間という生き物は実に社会的な生き物だということです。何か親切にされるとそれに恩義を感じてしまう性質を人間は持っているのです。だからこそ、マーケティング担当者はこの性質に注目すべきでしょう。実際、マーケティングに限らず、営業においても見返りがあるかどうかわからない顧客に多くのプレゼントを提供しているわけで、このことも返報性の原理を適用することが出来るはずです。さらに言えば、人間同士の円滑なコミュニケーションをよくよく観察すると、この「返報性の原理」があることに気づかされます。そして、円滑なコミュニケーションがビジネスの大切な成功要因の1つだとするのであれば「返報性の原理」をマーケターが無視することは出来ないはずです。

顧客へのコミュニケーションを「顧客へのプレゼント」と捉えることで成果は大きく変わってくるのではないかと思うのです。もう一度、「返報性の原理」をヒントにして自社で出来ることはないか?と考えてみてはいかがでしょうか?考えるためのヒントになれば幸いです。

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