マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

顧客に「適度な新しさ」を提供することがマーケティングを成功に導く。

昨日私は、このブログで新しいアイデアを見逃してしまうのは、従来の古い価値観と視点からモノゴトを見てしまうことが原因だと書いた。新しい視点から見るからこそ、それが新しいものに気づくことが出来る。一方で、従来の古い視点から見た「新しさ」と言うのは、現代においては古いのである。だからこそ、これまでの視点を変えなければ、多くの「新しさ」に気づくことなく時間が過ぎ去ってしまうのであると書いた。

このことは全く嘘偽りはないことである。しかし、より正確に言うとこれは少し極端すぎると思っている。このくらい極端に書かないと面白くならないのでそうしているのだが、昨日の記事を読んでくれた人には申し訳ないが、多くの場合、世の中に新しいものとして受け入れられる商品というのは、概して「適度に新しい商品である」ということだ。今日はそのことについて、ほんの少し書いていきたいと思う。

例えば、科学者が発表する論文を、革新的なものから核心的ではないものまでをランク付けした研究があるのだが、その中でノーベル賞を取るような多くの人に受け入れられ、実際に世の中で採用される論文というものは、ランキングの上位85%~90%程度に位置する論文であるというのだ。90%以上の超革新的な論文がノーベル賞を取ることが出来ないのは、あまりに革新的すぎて人々に受け入れられず、誰も相手にしてくれないのだという。当たり前だが、世の中に受け入れられない発見は、もはや発見ではないのである。

さらに、イノベーティブな商品としてiPhoneを思い浮かべる人も多いだろう。しかし、このiPhoneにしても完全に新しいわけではないことは多くの人が知っているところだ。タッチパネルでの操作はiPhoneが誕生する前から存在する。銀行のATMにはずっと前からこの技術が使われていた。さらに、携帯電話でゲームをすることも慣れ親しんだ行為であったはずだ。iPhoneはそれら慣れ親しんだ技術を効果的に組み合わせただけであり、適度にこれまでの行為を引き継いているのだ。iPhoneは、全く新しいものではなく、「組み合わせの結果が新しかった」から受け入れられたのである。

もし、これまでの慣れ親しんだものを完全に断絶するような製品であったのなら、絶対にこんなヒットにはならないのである。どこをこれまで通り引き継ぎ、どこを新しくするのかが適度に達成されていなければならないのだ。

そももそ人は、何から何までまったく新しいものを受け入れることが出来ない。あまりに新しいものは分からな過ぎて怖いのだ。だから、人々に広く受け入れられる革新性というものは、これまでのものの中で一部が革新的で新しい場合に限るのだ。そのような場合のみ、人は感動し安心して飛びつくのである。人間は、昔から親しんてきたものの中にちょっとした変化を見出すことに快感を覚える動物なのである。

そういう意味において、視点を変えることの重要性はあるものの、すべてを変えるような斬新的過ぎる視点を採用することはおススメ出来ない。そうではなく、どこか一部を違う視点から見てみるというやり方の方が、人々に受け入れられるイノベーションになりやすいということなのである。

これは社会に出て仕事をしている人なら、そのようなシーンに出くわしたことがある人は多いはずだ。クライアントに大きな変化を迫る提案ほど受け入れられず、少しだけ良くなるような提案の方が受け入れられるのも同じような理由である。大きな変化は、大きな成功につながるかもしれないが、大きな失敗にもなるかもしれないという不安感を導き出す。なにせ、これまでとは全く違うやり方をするわけだから心配になるのは当然である。会社で長く生き残っていこうとする普通の人はそのようなリスキーな選択はしないのだ。

ぜひ、マーケティング担当者の皆さんには、ターゲット顧客に適度な新しさをもたらす提案をして頂きたいものである。

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