対応の遅れは致命的!マーケティングにとってスピードが大切な理由

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『売れるもマーケ当たるもマーケ』(アル・ライズ/ジャック・トラウト著)という本では、「マーケティングの基本的な課題は、あなたが先頭を切れる分野を創造することである。」と言っている。最も良い製品サービスを提供することではなく、多少の製品サービスに劣るところがあっても「一番最初に顧客の心に入り込むことの方がはるかに容易であり、効果的だ」と言っている。

これは、一番最初に顧客の頭の中に納得できる「価値」を提供することが出来れば、既に存在する商品サービスを上回る努力に比べると非常に楽であるということだ。また、最初に価値を感じてもらえれば、顧客はその「価値=製品サービス名」になりやすく、他製品サービスに乗り換える可能性を減らすことが出来るということだ。昔、コピーすることをゼロックスすると言ったような状態を作り出すことも出来るということだ。

なぜ、最初に「価値」を感じてもらうことでこのような状態になり得るのか?それは「顧客はよく分からない状態が嫌い」だからだ。人間はそもそも理解して納得したい生き物なのだ。しかし、どうしても理解できないことに対しては無視する生き物なのだ。無視することで人間は精神的な安定を図ろうとするのである。

そのため、これまでにない全く新しい製品サービスに対して「どう使えばいいの?」「何がいいの?」と思わせてしまった時点でかなりマズイ状態と言える。数日もすればその製品サービスのことはかなりの確率で忘れてしまうからだ。

しかし、最初にちゃんと価値を分かりやすくそして実感しやすく提供することで、顧客はすんなりと受け入れてくれる。これは、その製品サービスが提供するまで顧客の中には何も判断基準がない真っ白な状態であるからだ。企業が「こういう価値がある」と言えば、「そうなのか!」と感じやすい状態である。

しかし、様々な企業が存在する業界ではそうはいかない。顧客は、既にその製品サービスに似たものを使ったことがあり、自分自身にとって必要なものなのか?価値があるのもなのか?価値があるとすればどのようなものなのか?という判断基準を持っている。そのような状態の中で企業が価値を訴えても顧客は理論武装しておりそう簡単に企業の言う通りには理解してはくれない。このような状態は、企業がかけるコストに対して思うような成果が出しにくいのだ。

つまり、最初に顧客に価値を伝えるということは、企業にとって非常に大きなメリットがあるわけである。
また、一度納得した価値がある状態で、実は違う価値があると言っても顧客はその価値観を変えようとはしない。(スイッチングコストである)

近年、一番最初に顧客に価値を提供することは非常に難しいが、顧客の課題に最初に解決策を提供することはできる。人間の性質を考えるとやはり「スピード」は絶対的に大切なのである。