2014
12.11

いまBtoB企業が求めているマーケティングとは?

マーケティング

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BtoB企業向けマーケティングは、2014年が元年だと言われています。今後、日本においてBtoBマーケティングがより一層求められていくと考えられています。しかし、それはなぜなのでしょうか?そして、その理由から、今BtoB企業が求めているマーケティングの性質が見えてくるのではないかと思っているのです。

 

経済と日本人の変化がマーケティングを必要としている

日本企業において、特にBtoB企業においては、顧客獲得から契約・納品まで全てが営業社員の仕事です。新規顧客獲得のために電話をするところから始まり、製品の説明やプレゼンテーションから契約・納品・アフターフォローもほぼ全てを営業社員がするのが普通です。また、日本企業においては、顧客との人間関係が重要であると考えられており、そのための接待や週末ゴルフなどが大切であると考えている人が今でも多く存在するのが現実です。特にBtoB企業においてはその傾向は強いと考えられます。日本においては、その製品のスペック等ももちろん重要ではあるのですが、それと同じくらいどのような人間関係を構築できるのかという点が非常に重視される傾向があるのです。

しかし、この方法は日本経済が右肩上がりで製品を売れば売れるという時代に行なわれた「名残」であり、今の多くの日本企業において接待や週末ゴルフが契約につながる可能性は大きく減っているのが現状です。日本経済が停滞していることと国民性が昔よりもドライな付き合いを好むようになったためと考えられます。そこでBtoB企業は、今までのような人間関係を構築することで売上を上げる方法からもっと効率的に顧客を獲得する必要性に迫られているという事なのです。どんなに接待をしてもどんなに週末ゴルフを一緒に楽しんでも今の日本企業には余裕がなく本当に必要とされるもの以外は購入されることはまずないのです。BtoB企業がマーケティングが必要と感じるようになったのは、まさにこの状況を打開するためであり、日本経済の停滞と日本人の性質の変化に合わせたやり方が求められたからに他ならないのです。

 

アメリカの真似は失敗の原因となる

BtoBマーケティングが進んでいるアメリカでは、営業とマーケティングの役割がハッキリと区別されていて、営業はすぐに受注につながる案件のみを追いかけ、マーケティングは優良顧客を見つけて営業に供給するという役割分担が出来上がっています。なぜそうなるかと言えば、アメリカの文化が影響していると私は考えています。つまり、アメリカ人は論理的でハッキリと分かりやすく効率を重視し責任の所在もハッキリとさせる傾向があるのです。このような傾向は、仕事とプライベートをハッキリと分けるという習慣やその他様々な部分でもそれを見ることが出来ます。どんな国でもそうですが、その国の文化が仕事の仕方や考え方に大きな影響を受けるのは当然です。アメリカにおいてマーケティングが生まれ最先端であるのもアメリカ人の物事をハッキリとさせ効率的に物事を進めようとする文化が影響しているのは言うまでもないのです。

日本企業はこれら考え方が今のBtoB企業が直面する事態を打開するための良い方法と考え、マーケティングという手法を取り入れようとしているわけです。しかし、日本においてこの手法は本当に適しているのでしょうか?私は日本企業がマーケティングを導入しようとする動きに反対するわけではありませんが、日本企業がアメリカのマーケティングをそのままコピーしても失敗するのではないかと思うのです。なぜなら、日本人とアメリカ人は異なる国民性を持った民族だからに他なりません。日本人はアメリカ人のように論理的で何でもハッキリとさせ効率的に物事を進めようとする文化を持っているでしょうか。そんなことはありません。日本の文化は「あいまいさ」や「上下関係」や「個人よりも全体」を重視する傾向がある文化だと思っています。いい悪いではなく、違う文化という事です。だから、このアメリカで必要とされ生まれてたマーケティングが日本企業でそのまま適用されて上手くいくのか?と疑問に思うわけです。

事実、以前よりも社員同士のコミュニケーションが失われつつあることは誰もが感じている事ではないでしょうか。多くの会社で役割分担がなされ、隣の人が何をやっているのか分からない。そんなことはどんな企業でもあるのではないでしょうか。効率を重視するためには重要ですが、そのような効率を突き詰めるやり方に日本人の多くが疲れているのもまた事実であると感じるのです。また、上下関係が希薄になり、全体よりも個人を大切にする傾向になったことで、多くの人とのコミュニケーションが失われてしまったとも言えるのではないでしょうか。多くの若者が「つながり」を重視するのもこのような社会になりつつあることを敏感に感じているからこその反応なのではないかと思うわけです。

 

マーケティングを日本文化に適合させる

マーケティングを導入するに当たって今までのやり方を完全に捨ててしまうのではなく、今までのやり方の中にどうやってマーケティングを埋め込んでいくのかということが重要だと私は考えています。いま日本企業が求めているのは、マーケティングを日本の文化にどう融合できるのかということだと思うのです。今までの日本人がしてきたように日本の企業文化を残した上でどうマーケティングと付き合うのかという事が今最もBtoB企業が求めているマーケティングだと思うのです。そうすることで初めて日本企業の文化に適したマーケティングが完成するのだと思うのです。また、顧客にしてもそれは同じだと思います。何の人間関係もない会社と高額な製品を購入するなんてことはあり得ないのではないでしょうか。接待や週末ゴルフは必要ないにしても、何らかの人間関係を大切にする文化がある企業と顧客は付き合いたいものです。

アメリカでは、マーケティングと営業は区別されている傾向にあります。しかし、日本においては、マーケティングと営業を区別してしまうことはとても危険だと思います。営業社員はマーケティングとは何か、どんな手法で取り組むべきかについて考えるべきだし、マーケティング社員も営業に関する部分まで踏み込んでいくべきであると思います。そんなあいまいな関係が日本では重要なのではないでしょうか。そのような関係にあれば、コンテンツ作成においてもスコアリングにおいてもリードナーチャリングにおいても最適なものを生み出すことができるようになると思います。日本には、特殊な人間関係が重視されるしそれがビジネスに結びつくことがある以上、BtoBマーケティングにおいてもその点を十分に考慮したやり方を提案しなければならないと思うわけです。