マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

「不完全で断片的なデータ」をマーケティング担当者はどう扱うべきか?

「データ分析の能力」はマーケティングを担当する人間として、今後さらに重要性が高まると考えられています。今はまだ、十分なデータを確保することは難しいですが、将来的には取得できるデータの量と幅は劇的に増加していくでしょう。そのような時代において、マーケティングを担当する人間として、データ分析の能力がないことは大きなハンデとなることは容易に想像することが出来ます。

もちろん、データ分析の能力があれば良いのではありません。お客様のことをデータだけで理解することは出来ないからです。そして、その理解できない領域はどんなにデータの量・データの幅が増えたとしても絶対に残り続けます。データに過剰な期待を持つことは良い結果を生みません。

なぜなら、まず第1にお客様に関するすべてのデータを取得することは絶対出来ないからです。今でさえ、Webの閲覧データを取得していることに賛否両論があり、欧州では今後さらに規制が厳しくなろうとしています。いま、誰が、どこで、何を見て、どの位の心拍数、どのような脳波なのか?などのデータを取得することは技術的に可能だとしても、それは普及することはありません。

第2に、上記のようにありとあらゆるデータを取得出来たとしても、それをデータからお客様を理解出来るほど、私たち人間は単純ではないからです。最先端の脳研究でさえ分からないことが多くある現代においてデータから人間を理解することが出来るわけがありません。もし、データから人間の多くの部分を理解できる人がいるのであればそれは歴史に名を残すほどの偉業です。

しかし、ここで私が言いたいのは「データから分かることなんて少ない」ということではありません。上記のような制限の中でどのようにデータを活用することが出来るのか?ということです。データは顧客の一部分しか表現していない不完全で断片的なデータです。だからこそ、データの正しい扱い方を知らなければ、データ活用はままならないのです。これからデータの量と幅は増えていくと言いましたが、増えていくデータは不完全で断片的なデータだということです。そのようなデータをマーケティング担当者はどう理解し、何をやるべきなのかということをつかんでもらえればと思います。

まず、どのようにデータ分析を進めるべきでしょうか?ここでは基本中の基本しかお話しません。言い換えると、絶対にやってはならないことだけを言います。それだけ分かっていれば、あとはデータサイエンティストや統計の専門家と上手くやっていけるのではないかと思っています。

やってはならないこととは何か?それは「データから始めること」です。

皆さんも、上司やクライアントから「データがたまっているけど、どうしたら有効活用できるでしょうか?」といった相談を受けた経験とがあると思います。しかし、このような相談は避けるべきでしょう。

なぜなら、データ分析はあくまで「手段」だからです。上記のようなデータをどう活用すればいいでしょうか?という相談には、本来あるべき「目的」がありません。「目的」がありその目的を達成するための「手段」として分析があるからです。データサイエンティストや統計分析の会社に今あるデータをどう活用すればいいでしょうか?という相談をすると、相談を受けた側は困ってしまいます。目的が分からなければ、どのデータをどのように分析すれば良いのか分からないからです。

本来、データ分析はざっくり言うと、下記のような手順・プロセスを経て進めるものです。

(1)「課題」を決める
(2)課題を解決するための「問い」を決める
(3)問いに答えるための「データ」と「分析方法」を決める
(4)分析開始

マーケティング担当者は、まず解決したい課題は何なのか?そして、課題を解決するために「どんなことを知るべきか?」「何を知ることが出来れば課題解決につながるのか?」と言ったことをあらかじめ決めておくべきです。例えば、「新商品をどの店に何個出荷すれば一番売れそうか?」といったものです。このようなものが(2)の「問い」になります。

そこまで決めることが出来れば、データサイエンティストや統計分析の会社は、今あるデータを精査し、分析方法を決めることが出来るようになります。一部この(1)と(2)の重要な部分をデータサイエンティストや統計分析の会社に依頼しているような企業があるようですが、彼らはそのような専門家ではありません。(1)と(2)は絶対に自社で考えるべきです。

また、多くの場合(3)の「データ」が十分に存在しません。課題を解決する分析方法はあっても肝心のデータがなければ何もできません。しかし、これは上記で説明したように、データは結局のところ不完全で断片的なものしか存在しないのですから、このようなことは当たり前に起こることです。

そのため、実際のデータ分析の結果を見て様々な解釈をしなければならないのです。分析結果は、知りたいことの輪郭を何となく示したものであって、知りたいことのど真ん中を表現してくれるものではありません。つまり、「どんなことを知るべきか?」を定義出来たとしても、データ分析はそのヒントしか提供してくれないということです。そのため、なぜそのような結果になったのか?この数値はどういうことなのか?と言ったことを考える必要があります。この部分は非常に重要な作業です。人によって同じ数字を見ても正反対の解釈をするような場面がよくあります。そして、この部分もマーケティング担当者が考えるべきことですし、マーケティング担当者しか出来ないことです。

データを活用したマーケティングが重要だと言われていますが、データを活用するためには、分析手法の基本知識だけでなくマーケティング担当者の課題設定力と数字を解釈する力が大切ということです。現在この世に存在するデータは不完全で断片的なデータです。マーケティング担当者が一番理解すべきことは「不完全で断片的なデータを扱っている」ということです。それを理解することで、データを活用することが出来るようになるのです。

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