マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

本当に、顧客に「感動」を提供すればマーケティングは上手くいくのか?

顧客に「感動」を提供しよう!

こんな言葉が今、マーケティングの界隈ではよく聞かれる。売上を求めるのではなく、顧客に感動してもらうことで売上を上げることが出来るのだ!と、あらゆる記事や書籍で言われるようになった。

そのことについて、異を唱える人は少ないだろう。私もまったくもってその通りだと思う。顧客がお金を支払うのは、物理的な製品を所有するためではなく、製品を所有することで得られる感情にある。どんなにハイスペック製品であっても、まったく嬉しい気持ちにならないのであれば、購入する意味がない。そして、そのことが顧客が感情に対価を支払っていると言われる所以である。

そういう意味において、顧客に感動を提供しようとする姿勢は間違ってはいない。しかし、この言葉は非常に抽象的であり、その言葉自体が曖昧であるがために、受け取る人の中でとめどなく大きくなってしまったようだ。その結果として、誰もが盲目的に「感動」という言葉に夢中になり、どのような感動を、誰に、いつ、どのように、どの程度、提供すれば良いのか?という冷静さを失っているように感じるのである。

そもそもであるが「本当に感動を提供することが最も良いことなのだろうか?」と私は思う。というのも、商品を買って、周囲にクチコミして、リピートしてくれる人は、決して感動したからではないからだ。感動せずとも、自分の欲求を満たしてくれるだけで、ロイヤル顧客になる人なんて沢山いる。世の中にある商品サービスを見渡してみれば、そもそも感動する商品サービスなんて殆どないことに気づくはずだ。

あなたはコーヒーを買って「感動」したことがあるだろうか?あなたは靴を買って「感動」したことがあるだろうか?世の中に存在する商品の殆どは「感動」を提供しているわけではない。しかし、そんな感動を提供しない商品サービスであっても、非常に大きな売上と利益を達成し、ロイヤル顧客を抱えるまでになっているのだ。この事実は、別に感動を提供することが唯一の正解ではないことを物語っている。

また、人間はそれぞれ違う特性を持っているものだ。感動する内容も感動の仕方も違う。しかし、「感動信者」は、顧客の違いに注目することはしない。とにかく感動させることばかりで、「Who」誰にという視点が欠けている。Howも大切ではあるが、誰に感動してもらうのかという視点はもっと大切なはずだ。

製品を使う人を感動させることが良いのか?それとも使う人の周囲にいる人なのか?によって手法は異なるし、誰を感動させることがその後の売上・利益に最も高く貢献するのか?も考えなければ多くの努力が無駄になる。全員を感動させることが出来ないのだから、誰に感動してもらうことが最も良いのか、結果としてどのようになってもらいたいのか?という先のことまで考えなければ意味がない。

もしかしたら感動よりもちょっとした「快適さ」の方がリピートしやすいのではないか?と違う視点で考えるべきだ。はっきり言って、誰もがいつでも「感動」を求めているわけではない。色んな人の色んな生活の中には「快適さ」「便利さ」「安さ」などあらゆる種類ものが求められるシーンが存在する。それらチャンスをみすみす見逃してまで「感動」に夢中になる必要なんて絶対にないのだ。

製品によっては「快適さ」に焦点を絞って施策を実施したほうが、よっぽど売上・利益を上げることが出来るはずだ。単なるペンに感動してもらうことを考えるよりも、「快適さ」を追求したマーケティングを実施する方が顧客が求めるものと適合しているはずで、売上・利益も伸びるだろうし、何よりも何度も購入してくれるだろう。変に感動を提供しようと思うよりも、自社の製品サービスを利用してもらうためにどんな感情になってもらうことが最も有益なのかという大きな視点でフラットに考えるべきなのだ。

このブログで何度も言っていることだが、記事や書籍にすぐに影響される人というのは基本的に自分の軸がない人であることが多い。だから、何かに飛びつきたくなるのだ。しかし、そのような感情的な行動からは多くの場合、良い結果はもたらされない。どんな仕事でもそうだが「しっかりと正しく考えること」が大切なのだ。

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