2015
10.09

あなたの会社は?「良いナーチャリング」と「悪いナーチャリング」を見分けるポイント

マーケティング

Pocket

もはや、ナーチャリング(育成)という言葉を知らないマーケターはいないだろう。マーケティングに関わる人間にとってはどのようにしてナーチャリングするかはいつも考えていることに違いない。当たり前だが、普通ナーチャリングをするのはマーケティングの人間である。営業がナーチャリングをするわけではない。営業のためにやる行為がナーチャリングである。だから、マーケターはマーケティングの知識と経験を駆使してどのような見込客にナーチャリング(育成)するのかを考える必要がある。当然だが、ナーチャリング(育成)は、マーケティングと強い関係がある。

しかし、ナーチャリングにも「良いナーチャリング」だと感じられるものと、「悪いナーチャリング」と感じられるものがあるのも事実だ。特にマーケティングを今までやってこなかったようなBtoB企業には、ナーチャリングを「やっているつもり」のようなところもあるようだ。この記事では、ナーチャリングとは何か?そして、良いナーチャリングと悪いナーチャリングの違いを書くつもりである。この記事によって自社のナーチャリングが良いナーチャリングなのかどうかチェックしてもらえれば幸いある。

 

ナーチャリングの成功と失敗は、「スタート設定」「ゴール設定」「自社だけのベネフィット」で決まる

ナーチャリングとは、ご存知の通り「育成」である。自社製品サービスをあまりよく知らない人たちを自社の顧客になり得る人に育て上げるのである。そして、育て上げた顧客を営業に渡すのである。このナーチャリングの時にまずポイントとなるのは「ナーチャリングのゴール設定」である。つまり、どんな状態に育成するのか?ということであり、それはつまり、どんな状態にすることが営業にとって営業がしやすいか、契約まで至りやすいかということである。

このゴール設定を見誤ると見込度が高いと思って営業に渡したのに全くダメだったということになる。もしくは、ゴール設定があいまい、もしくは明確なものがないと、何をすればいいのが全く分からなくなる。とりあえず始めてみようとか、やってみて反応を見ながら継続することを最優先にやろう、という意見が社内で通りやすくなる。その考え方は悪いとは思わないが、非効率である。色々と試行錯誤を重ねた結果、ちゃんとしたゴール設定が必要だねという結論になればいいが、多くの場合そうはならない。コンテンツを作り続けたけど、効果がいつになっても出ない、コストに見合わないという結論に非常になりやすい。それはそうだ。自分たちがどこに向かっているのかさえ分からないのだから、何を指標にすればいいのか、どんなコンテンツがいいのかが分からないのも当然なのである。

そして、もう一つ大切なのが「スタート設定」であると私は考えている。というのも、ゴール設定が明確に出来たとしても、現時点でどんな状態の見込客であるのか?ということを明確にしておかなければ、やるべきことは異なってくるし、ゴール設定も変わってくると思うからだ。例えば、ゴールが「自社製品サービスのベネフィットを正確に認識してもらうこと」だったとしても、現状の見込客の多くが「そのベネフィットは実は十分に認識していて、他社と何が違うのか?を知りたい」という状態ならば、ゴール設定を変える必要がある。そして、やるべきことも変わる。もしくは、ゴール設定は正しくても、現状の多くの見込客が「そもそもどんな商品サービスなの?」と感じているのであれば、またやるべきことも育成のプランも色々なところで異なってくるはずである。

ナーチャリングは、マーケティングに強く関わるのはこのような意味で当然なのである。現状の見込客がどんな人たちなのか?どんなことにどのように感じているのか?を知っておく必要があるし、また、成約まで至る顧客とはどんな人なのかについても明確にしておかなければならない。その間をどのように埋めるのか?どんな順番で何をどのように伝えるのか?それを考えるのがナーチャリングにおけるマーケティングの役割である。

また、もう一つ大切なこと。ゴール設定が「競合他社やその他代替製品サービスでもOKではダメ」ということである。自社製品サービスのベネフィットを十分に理解させることはとても大切だと思うが、そのベネフィットが競合他社でも全く変わりないのであればそのゴール設定は間違っていると言えるだろう。というより、そのような状態にしたところできっと営業は今までと何が違うんだ?と思うかもしれない。結局ナーチャリングというのは、「自社製品サービスでなければならない」、「自社製品サービスにしたい」と顧客に感じてもらうことである。特に競合他社の製品サービスと何が違うのか?と自社内でさえよく分からないという企業は多くあるだろう。そのような企業は、ナーチャリングにプラスアルファが必要になってくる。自社製品サービスのベネフィットを理解してもらうだけでは十分ではないのだ。その不足しているプラスアルファは今までどのように埋めてきたのか、そしてこれからはどのように埋めていくべきなのかを考える必要がある。マーケターの腕の見せ所である。

 

「良いナーチャリング」と「悪いナーチャリング」の違いまとめ

これまで述べてきたように、良いナーチャリングとは、「スタート設定」「ゴール設定」「自社だけのプラスアルファ」を明確に出来ているナーチャリングである。この条件をきちんと自社では出来ているのかということを改めてチェックすべきである。そして、最初に考えた定義が間違っていたということはよくあることである。しかし、何にも設定しないで業務を進めるのとは次元が違う。これら定義が出来ているからこそ、間違った原因が明確になり、やるべきことが明確になるのだ。必ず少しづつでも改善されていくのである。

 

良いナーチャリング
・スタートが明確。
・ゴールが明確。
・ゴールは、営業が営業しやすい、契約に至りやすい状態である。
・ゴールは、自社製品サービスor自社だけの特徴・ベネフィットがある。

悪いナーチャリング
・スタートが不明確。
・ゴールが不明確。
・ゴールが、営業しにくい、契約に至りにくい状態である。
・ゴールが、競合製品サービスや代替品でも十分である。