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現代の広告担当者はフリークエンシーを意識する

インタラプション・マーケティングにおいてよく言われるのが、リーチである。つまり、どれだけ多くの人に到達することが出来るのかということ。TVや雑誌・野外広告などを使ってどれだけの人数にその広告を見せることが出来るのかが重要だと言われてきました。しかし、今ではそれは間違いではないかと言われています。それは、広告を人が見るとき基本的に広告を読もうと思って読んでいないし、広告を見ようと思って見ていないからです。思い浮かべてください。街中を歩いているとき、さっき通った交差点の巨大広告はどんな広告でしたか?30分前に見たTVCMはどんな内容でしたか?殆どの人は答えることが出来ないのではないでしょうか。それはそうです。基本的にCMや広告というのは今となっては雑音でしかないからです。

今の世の中にはあまりにも情報が氾濫しています。それらすべてに目を通すなんてことは絶対に不可能です。そして、私たちは昔よりずっとやるべきことがあり常に考え動き回っているのです。昔のように情報が少なく仕事も今よりもずっとゆったりとしていた時代ではないのです。だから、現代の私たちは数多くのCMや広告に注意を向けることなく自分のすべきことをしているのです。そうしなければ、情報に流され踊らされるだけだからです。また、CMにしても広告にしてもどんなに単純なものでインパクトの強いモノであっても1回見ただけでは人の印象に残らないことが言われています。それは先程申し上げたことが原因であるし、またそもそも15秒足らずでいくら単純だと言っても憶えてくれるほどの時間がないからです。

こう考えると広告って何の意味があるの?と思う人がいると思います。そうです。そこまで広告の効果はないのです。しかし、正しい使い方をすればそれなりの効果が生まれてきます。だから、その方法を知らなければならないのです。まずこれまで述べてきたように単純に多くの人に広告を1回見てもらうだけでは殆ど意味がありません。100万人が1回見たCMで反応してくれるのは、限りなくゼロに近いです。ではどうすべきかという事ですが、結局は何度もその広告を見せるという事になります。1回見ただけではどんな広告でも印象に残らないのであれば何度も見せよう。そうすれば、広告のメッセージは伝わるはずだ。というわけです。だから、広告を効果的にしようと思うのであれば、同じ媒体に何度も広告を掲載することが必要となります。そのため、広告費用は必然的に大きくなって来るのです。しかし、予算は限りのあるものですから、考える必要があります。

最も効果的にこのCMを見てくれる人は誰なのか?このCMに気づいてさえくれればよい印象を与えることができ、かつそれを拡散してくれるような人はどんな人でその人たちはどこにいてどんな媒体に接しているのか?そのことを突き詰めて考える必要があります。だから、同じ100万円の予算でも一方は様々な媒体に広告を出すのですが、一方は、いくつかの絞られた媒体に何度も広告を掲載するという手段になるのです。この効果の違いは歴然としています。その理由は上記で述べた通りなのです。

広告業界では、とにかく様々な人に到達できるようにすることをリーチすると言います。また、どれだけの回数広告に接したのかをフリークエンシーと言います。現代において、リーチばかりを口にする広告代理店は全く信用できません。フリークエンシーをいかに考えるかを提案する広告代理店と付き合わなければならないのです。

 

 

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