マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

マーケティングに「美しさ」と「はかなさ」の要素を付け加えることは出来ないだろうか?

日本人にとって「美しさ」は「はかなさ」である

古代から「美しさ」には「死」との関連性があるものとして、日本人の感性として組み込まれているという本を読んだことがある。著者は、日本の昔話から日本人に組み込まれている「美しさ」への定義を解明しようと試みているのだが、これが意外と面白い。

例えば、誰もが知っているだろう「竹取物語」の話では、絶世の美女として描かれるかぐや姫が求婚者に対して様々な要求を提示し、それをクリアすることが出来ずに死んでしまうシーンがあることについて、常に「美しさには死が隣り合わせである」ことを指摘している。「美しさを手に入れることは、死を受け入れること」と同じであるというのである。

他にも、昔話ではないが「桜」についても同様なことが言えるという。つまり、日本人の多くの人が言うように「一瞬のうちに咲き乱れ散っていく様子が美しい」というのも、「美しさには死が付きまとう」と主張しているのである。言われてみれば、その通りで、もし桜が一年中楽しめたのであれば、日本人の心にここまで桜への美しさは強調されなかったのではなかろうか。

美しさとは一瞬のものであり、美しさの後には必ず死が待ち受けるというのは世の中の多くの側面において言える。植物にしても、商品にしても、女性にしても、美しい時期が過ぎて、美しくない時期が訪れるという点において同じことであろう。日本人にとって「美しさ」と「はかなさ」は同義と言ってよいほど近い言葉なのである。

「美しさ」は「はかなさ」なのである。

「美しさ」と「はかなさ」を想起させるために

この多くの日本人が感じる「美しさ」については、その強力さゆえにマーケティングの世界においてよく利用される性質の1つである。例えば、あえて「限定品」としたり、数週間で店舗内の商品が入れ替わる手法などである。しかし、これら手法に「はかなさ」を感じとる人はいないだろう。どちらかと言えば、ビジネス的なにおいを感じ、逆に悪印象を抱く人さえいるかもしれない。単純に希少性を訴えるだけでは「はかなさ」にはつながらないのである。

しかし、「1年のうち1週間だけしか収穫出来ない」と言われると、途端にその商品の価値が高まる。それこそが「はかなさ」の正体なのではないだろうか。「1年のうち1週間だけ」というキーワードによって、顧客の頭の中では、色々なシーンが思い浮かぶはずだ。なにか神秘的なものさえ感じさせるほどである。

単純に「限定品」と言われたときに顧客の中で動き出すストーリーはビジネス的なものであるかもしれないが、「1年のうち1週間だけ」と言われた時に顧客の中で動き出すストーリーは「はかなくそして価値のあるもの」であるはずだ。

なんだ!ストーリーが大切なのかと思われるかもしれないが、決してそれだけではない。ストーリーが必要なのは認めつつも、そのストーリーの中に日本人が好む「はかなさ」を持たせることが出来るかどうかが非常に大切な要素なのだ。

あらゆる商品サービスがコモディティ化した現代において、自社製品サービスにこんな「はかなさ」の要素を探し出し付け加えてみるのも良いのではないだろうか。

『答えを求めるな。自分で考え抜け。そして探し出せ。それが答えだ。』

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