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「新規参入の電力会社」が実行すべきマーケティング戦略

新規参入した電力会社の広告を電車に乗っているとよく見かける。いくつもの企業が電力自由化に伴い参入しているようであるが、その分マーケティング戦略は難しくなってくるだろう。今回はそんな電力自由化で新規参入した企業のマーケティング戦略について考えてみたい。

消費者が電力会社を選ぶ際、どんなことが起こるだろうか?おそらくこんなことではないだろうか?

「他社も検討してみよう」
「違いが見えにくいな」
「何となくイメージが良いからこれにしよう」

こんな感じではないだろうか。考えてみれば、消費者が電力会社を選ぶ基準なんて持っているはずがない。これまで選択肢なんて無かったわけであるから、どう電力会社を選べばいいのかなんて分かるはずがないのである。だから、消費者は結果として料金や付随サービスやイメージなどで決めてしまうのである。

こうなると電力会社としては、料金やイメージやサービスで差別化を図り自社に申し込んでもらおうとするかもしれない。確かにそれも重要なのであるが、私はもう一つ大切なことがあるのではないかと思っている。

それは、「申込のしやすさ」と「解約のしやすさ」である。
消費者が「電力会社を変える」という未知なる行動にでるとき、多くの消費者にとって「面倒だろうな」と勝手に思ってしまうのが「申込と解約」である。誰かが何か言ったわけでもないのに「なんか色々と書類を書き込んで郵送しなければならないんだろうな」って思ってしまうものである。特に電力会社のような堅い会社であればそんなイメージが強いものである。

だから、いかに申込が簡単なのかという点を強調することで「電力会社を判断する基準を持たない消費者」にとっては、新しく魅力的な判断基準を提示されたことと同じであり、その基準を提示してくれた企業に好印象を持つものである。何となくで決めてしまうようなフワフワした状態の消費者を取り込むために「あ、こんな簡単ならここでもいいや!」という新しく魅力的な判断基準を与えることで電力会社へのイメージをよくさせるのである。

また、「簡単に解約できる」という点もかなり好印象である。判断基準を持たない消費者にとっては、失敗のリスクが高い。どれをどう決めればいいのかわからない状態で検討していると「リスクの高さ」ばかりが気になってしまい、結局はこれまで通りになってしまう。そのためにも、「簡単に解約できる」ことを訴求することでそのリスクを軽減することが出来るのである。

こんなことを書くと当然のように拒否反応を示す人が多い。しかし、実際に解約する人はそんなに多くないだろうというのが私の考えである。というのも、1つの電力会社に入ったとしても正しい電力会社を選ぶ基準を持ったわけじゃないからである。つまり、何が良くて何が悪いのかわからないのであれば、もう一度、電力会社を変える理由を持っていないということだからである。

電力は、一度入ってしまえば相当な悪いイメージを抱かない限り解約はしない種類のものだと考えられる。時間が経てばたつほどこれでいいやと思う種類のものである。だからこそ、「申込しやすさ」を訴求することが大切なのである。そして、「簡単に解約できる」ことは判断基準を持たない消費者にとっては強力な「申込のしやすさ」なのである。

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