マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

競合のカスタマージャーニーも作成するメリットとは何か?

前回の記事では、自社のカスタマージャーニーを作成するだけでなく、競合他社のカスタマージャーニーも作成することでカスタマージャーニーの欠点を補うことが出来る主旨で投稿しました。しかし、前回の記事では、競合と比較することで具体的にどんなメリットがあるのか?については殆ど触れていません。そのため、今回の記事ではその具体的なメリットについて記載したいと思います。もし、前回の記事を読んでいない人は是非前回の記事を読んでから、この記事を読んでもらった方が良いと思います。

例えば、自社でカスタマージャーニーを作成した結果、どうもボトルネックになっている箇所が比較検討フェーズにあるという結論に至ったとします。自社のカスタマージャーニーだけを作成している場合、次のステップは、なぜ比較検討フェーズで取りこぼしが多いのか?という課題の抽出です。その時、自社のカスタマージャーニーだけを作成していると、現在のコンテンツを見直しブラッシュアップする程度しか検討できません。きっと、Ebookのデザインを少し変えてみるとか、言い方をもうちょっと分かりやすくしてみるとか微調整する程度になることが多いのがせいぜいでしょう。

しかし、他社のカスタマージャーニーを作成してみると、自社は製品サービスの訴求ばかりで顧客の課題を明確化するようなコンテンツになっていなかったのに対し、他社では顧客課題ごとにどうアプローチすべきなのか?そして、この製品がどのようにその問題を解決するのかについて詳細に記載していることに気づけるようになります。つまりは、問題の本質に近づくことが出来るようになるわけです。

実際、この競合他社とアクセス数及びEbookのDLが同じくらいだったとすると、自社は100のEbookのDLに対して商談に結び付くのが10社のところ、競合は間違いなく自社よりも多くの商談に繋げていることが想定することが出来ます。競合他社と自社を比較することで自社の何がダメなのかがより良く見えてくるのが1つのメリットというわけです。

しかし、この競合比較のメリットはそれだけではありません。例えば、あなたの企業が業界3位や4位の企業だとしましょう。業界1位や2位の企業にいかに勝つことが出来るのか?を限られたリソースを使用して日々必死に考えているとします。業界1位2位の企業は、資本力の差を見せつけるように広告等に自社では絶対に出来ないよう金額を投資することで、圧倒的な知名度を獲得し、シェアを獲得しています。商談数も売上から換算すると自社の2倍以上あると考えられるとしましょう。

そして、あなたは自社と競合他社のカスタマージャーニーを作成することにします。どこに勝つチャンスがあるのかを見つけるためです。すると、意外にもEookのDL数の割には商談につながる比率が自社よりも低いことが分かってきます。あなたはなぜなのか?を考えます。そして、あなたはEbookや広告コンテンツの内容を見ていて思いつくわけです。広告では幅広い業務が可能になることを訴求しているのにEbookやWebサイトにはそこまで幅広く対応できないことが記載されている。だから、顧客はガッカリして商談に繋がっていないのではないか?ある意味、多くのメールアドレスを獲得するのと比例してガッカリした人を生み出していることが想像出来るわけです。

その時、あなたは自社のカスタマージャーニーに目を移します。そう言えば、広告は大して打ってないのにEbookダウンロードの比率や商談になる比率は意外とと高いのは、もしかすると競合他社を最初は検討していたけど、要件が満たされないからうちのWebサイトを検索してきたからなのではないか?だから、結果的に商談になる確率が高くなっているのでは?そう思ったあなたはGoogleアナリティクスで検索キーワードをもう一度読み直してみます。そして、商談になった多くの人が競合他社の製品では要件が満たされないために「製品カテゴリ ●●出来る」とか「製品名 ●●出来ない」といったキーワードで自社に問合せが来ているケースが多いことに気づくのです。

競合のカスタマージャーニーを作成することで(数値もある程度は想像で設定出来ます)、競合の弱点や漬け込む可能性を見出すことが出来ます。今回の例で言えば、競合が取り逃した顧客は自社にとっては魅力的なボリュームであり、かつ競合が要件を満たせない顧客を自社が十分に満たすことが出来るということであれば、資本力のある競合と同じような広告を出すのではなく、競合の広告を見たけど、要件を満たせなかった顧客にターゲットを絞って広告を出稿したり、Webサイトのキーワードを修正したり、そのテーマでEbookを作成したりすることでより効果的に見込顧客を獲得することが出来ると考えられるわけです。

現在は、顧客が自力で検索して自社のWebサイトに来てもらっているけど、そこまで検索せずに諦めてしまった顧客が多く存在する可能性を見つけることが出来たのですから、効果的に施策を実施出来れば十分にリードの獲得・商談数増加・売上拡大の可能性は十分にあると考えられます。

自分の中でああでもないこうでもないと悩んでいても、なかなか自分自身を知ることは難しいものです。しかし、誰かと自分を比較することで自分の良い部分と不足している部分が明確になるように、自社だけでああでもないこうでもないと考えるよりも、他社との比較を実践することで自社のことや置かれている状況が明確になるのです。

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