マーケティング関連の記事を書いていますが、基本思いつきのメモです。なので、記事を信じないでください(笑)

「競争を避けること」が最高のマーケティング戦略というわけではない。

「競合企業とどう差別化すべきか」を多くのマーケティング担当者は考えるものである。もし競合他社と差別化出来ていなければ、価格競争に陥り、利益が少なくなり、企業規模によって勝敗が決まってしまうからだ。しかし、競合他社と差別化が出来ていれば、1人の顧客を奪い合うのではなく、顧客を分け合うことが可能になる。差別化が徹底されれば、究極的には独自の生存領域を見つけることにも繋がることがある。つまりは、競合がない独占状態状態にすることも可能なわけだ。もちろん、現実としては独占状態になることは殆どないが、競争を可能な限り避けることは競争戦略において正しいとされる。企業は価格を下げることなく高い利益率を確保することが可能になるからだ。

しかし、「競争を避けること」が最高のマーケティング戦略というわけではない。どういうことかというと、競争相手がいることで得られるメリットを失うことにもなりかねないことと、「競争相手を活用する」という戦略を自ら失う可能性があるからである。

そもそもであるが、競合企業があることは決して悪いことばかりではない。仮に、あなたの会社がある市場を独占的に支配して高利益率を確保しているとしよう。そのような状態で問題が発生した場合、あなたの会社からは製品サービスを買わないと判断するお客様が大量に出てくる。独占的に支配しているがゆえに、あなたの会社から製品サービスを買わないことは必然的にそのカテゴリー自体をこれ以上利用しないということになるわけだ。

しかし、競合企業がある場合は、お客様はすぐにそのカテゴリーからの退出という決断には至らない。あなたの会社の製品サービスに不満なのであれば、同じような競合企業の製品サービスを検討するからだ。お客様は引き続きその製品サービスを利用し続けてくれる可能性が残る。そして、あなたの会社の製品サービスに不満を持つのと同じように競合企業の製品サービスに不満を持つお客様はいるものである。そのため、あなたの会社は一定の離脱者を出しながらも、一定の新規顧客を獲得することが可能になる。そして、お互いに企業努力を重ねることで当該カテゴリーの製品サービスの質が高まり、市場全体が大きくなっていくのだ。一社が独占的に支配する市場において、満足している段階では問題はないが、お客様の要求は常に高まることを想定すると競合企業がいたほうが良い場合もあるのである。

さらに、競合企業との競争によって自社にとってのチャンスが生まれることもある。例えば、以前のマクドナルドとモスバーガーの関係性が参考になる。マクドナルドは当初、新しい食べ物に抵抗のない「子供」をターゲットとして展開していた。子供をターゲットとすることで手を引っ張られて店にやってくる大人も同時に囲い込むことが出来ると考えたからである。そのため、以前のマクドナルドのコミュニケーションは比較的子供っぽさがあった。

しかし、このマクドナルドの戦略によってモスバーガーはチャンスを得ることになる。つまりは、「私はもう子供ではない」という思春期をむかえた人たちが、マクドナルドに足を運ばなくなり、子供ではない自分たちにふさわしいと感じられるモスバーガーに足を運ぶようになったのだ。マクドナルドによって市場全体が拡大されるにつれて、モスバーガーはマクドナルドを食べて育った人たちを囲い込むことになったのだ。モスバーガーは創業当初こそ苦戦したものの、徐々に売り上げを伸ばすようになったのは、子供の頃マクドナルドのハンバーガーを食べていた人によって支えられていたからだ。(もちろん、現在は状況は異なる。)

差別化し競争しないことには良い面と悪い面がある。また、逆に競合企業がいることの良い面と悪い面がある。どっちが良いのかということではなく、自社にとってどのような戦略が最も適しているのか?ということだ。モスバーガーも当初は照り焼きなどマクドナルドとの差別化を図っていた。しかし、結果的には競合であるマクドナルドが成長したからこそモスバーガーは生き残ることが出来たのである。

戦略というものは、状況によって随時変化していくものである。競合がない状態で取るべき戦略があり、競合がある状態で取るべき戦略がある。さらに、競合の性質によっても取るべき戦略は異なる。競争しないという戦略によって競合がいることのメリットを失う可能性があることを踏まえて競争しない戦略をとるのであれば全く問題ないが、「競合企業の戦略を逆に利用することは出来ないのか?」と考えることを忘れてはいけないのだ。

参考文献:「経営戦略の思考法」

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